【体験レポ】 シャープの 「アクオス(AQUOS) 8K」超高画質テレビは売れるのか?株主視点で徹底的に考えてみた。

シャープ株主として気になる8K液晶の行末

この頃のシャープさんは株価が低迷中。握力が強い私でも、流石に300円を切ったときは冷や汗でした・・・。

sharp

 

今後株価の行く末に大きく影響するのが、売上の4割を占めるディスプレイ事業の業績。

世の中は有機ELに流れつつある中、我らがシャープは液晶路線で8K!

 

私なりに調べ上げた結果、

  • 有機EL・・・黒が発光しないため画面が引き締まる。曲面・薄型化がしやすい。が、耐久力に疑問符。
  • 液晶・・・耐久性・輝度では有機ELを圧倒。高精細化も進めやすい。が、有機ELほどコントラストは強くなく、曲面加工も不適。

 

双方にメリット・デメリットがあることは理解しているのですが、どちらが生き残るのか正直まだ判断がつかねぇ・・・。

アクオス(AQUOS)8K体験イベントを知る

そんな不安を払拭するため有効なのが、1次情報を集めまくること。

自分だけの主観だけでなく、他の人の感想・反応を知りたいと思っていたところ、”シャープ「アクオス(AQUOS) 8K」体験&トークショー”なるイベントを発見したので行ってみることに!

 

ちなみに登壇者は下記の通り。メーカーだけでなく、コンテンツをつくるクリエイター側の話も聴けるのが面白そう。てかなぜSKEの人が??笑

所属 立ち位置 氏名(敬省略)
ASCII編集部 司会者 スピーディ末岡
SKE48 司会者 松村香織
シャープ株式会社 8K推進部長 マーケティング 高良秀一
シャープ株式会社 第二開発部長 開発者 高倉英一
株式会社ピクス クリエイター 池田一真
株式会社ロボット クリエイター 諸石治之

 

主催はKADOKAWA

開催場所は飯田橋にあるKADOKAWA第3本社ビル。本社が3つもあったら分けわからなくなりそう・・・と心のなかでツッコミを入れつつ突入する!

DSC06594

 

会場に行って初めて気づいたのですが、本会の運営は週刊アスキーがやっているっぽい。なるほど、だから会場がKADOKAWAなのか。

DSC06595

 

熱気?あふれる会場の様子

こちらが会場の様子。定員50名に対し満席。ご覧の通り99%男性で40-50代のおじさまが多い印象。

DSC06597

ただよくよく聞いてみると、トークショーに出演されたSKE松村香織さんのファンが20名ほどいた模様。

アクオス(AQUOS)8Kの反応を知りたい株主的には正確な調査がしずらいw

 

久々に見た8K液晶モニタの感想

アクオス(AQUOS)8K液晶モニタを見たのは6月中旬のシャープ株主総会ぶり。今日までに家電量販店で有機ELテレビをみたり、技術を勉強したりと目を肥やしてきました。そして約3ヶ月ぶりに見て対面したアクオス(AQUOS)8K液晶モニタの感想は・・・

DSC06598

▲写真では8Kぽさが伝えられないのが申し訳ない

 

  • 遠くからでもハッキリ見える
  • 立体感がハンパない
  • 明るい画像・動画は向いている
  • 夜景は黒がちょっとグレーっぽくなってしまう

 

って感じ。これなら家電量販店で有機ELテレビと並べられても遜色ないと思いました。(価格要素は除いて)

 

シャープの8Kの歴史と価格

シャープの8Kに対する取り組みを遡ってみると、2011年からやってます。

 

  • 2011年5月 世界で初めて8Kディスプレイを開発
  • 2014年10月 CEATECでフルスペック準拠の8Kモニタを出展
  • 2015年9月 IBC2015でNHKと共同で8Kモニタを出展
  • 2015年10月 85型業務用8Kモニタ(LV-85001)を販売
  • 2016年5月 NHK技研公開に高度広帯域衛生デジタル放送受信機を出展
  • 2016年8月 全国のNHK放送局でパブリックビューイング開始
  • 2017年6月 70型業務用モニター(LV-70002)を発売
  • 2017年12月 市販 70型8K対応テレビ(LC-70X500)を発売

 

価格は2015年当時に発売した85型が1,600万円だったのに対し、今年の12月に発売される70型テレビは100万円。

大きさこそ違えど大きく価格が下がっています。

 

シャープの方いわく

  • FPGA(製造後に購入者や設計者が構成を設定できる集積回路)を使っていたICをダウンサイズ化
  • 部材の低価格化
  • 量産効果

により価格ダウンが実現したとのこと。にしても下がりすぎな気がする笑。

 

私の個人的な見解では、普及しはじめている有機ELに遅れを取らないために、多少赤字覚悟で年末商戦に間に合うようぶち込んで来たのかなと思いました。8K認知を広めるにあたって株主的にも良い戦略だと思います。有楽町ビックカメラのテレビ売場、目立つスペースはみんな有機ELですからね・・・。アクオス(AQUOS)8Kで楔を打ち込んでほしい。

クリエイター側から見た8Kの実際

8Kを映すデバイスが整っても、コンテンツが揃わないと意味がありません。

今回のトークショーでは映像の作り手の方のご意見も聞くことが出来きました。実際に8Kのドラマコンテンツを作った池田さん、諸石さんいわく

  • ミニチュアを撮影してもジャングルぽく見せられるほど迫力ある
  • 表現の幅、選択肢が増えまくる
  • 肌修正するとつくりもの感がでる。ごまかしが効かない。
  • 撮影データがケタ違いに増えるため編集やバックアップに時間がかかる

とのこと。

特に撮影データについてはドラマ撮影時に、2~6.5TB/日ものデータを扱うため、夜通しバックアップしてカメラ側の記憶領域を空にしてから翌日撮影に臨んでいたそうです。

一昔前までデータの容量単位がGBだった気が・・・。ハイビジョンの16倍もの情報量ともなると、データも比例して大きくなるんですね。

▲データ量が多いためHDMIケーブルも4本体制(@。@) 出典:週刊アスキー

 

ちなみにSKEの松村さんは、これ以上テレビの解像度が上がることに対して非常に危機感を感じているようでした。アイドルも大変だ!

 

8Kテレビは売れるのか?

で、株主として気になるのが、アクオス(AQUOS)8Kテレビは売れるのか?ということ。

私の主観ベースですが、テレビとしては爆発的に売れないと思いました。

理由は下記の通り。

  • 大衆層にとって価格が高すぎる
  • 映像コンテンツが揃っていない
  • 民生品で8Kまで対応できているカメラはニコンD850クラス(約40万円もする)
  • データ量が大きすぎて既存のSDカードや編集環境だと限界

環境構築だけでも大金が必要に。今回の体験会を通じて感じたのは、高精細ディスプレイだけが揃っても意味が無いということ。周辺のカメラやコンテンツ、記憶媒体のことまで考えないと8Kは普及していかないでしょう。

ちなみに中国で10月から先行発売。中国人は「8」という数字が大好きだし富裕層を中心に売れるかも?

 

医療用モニタとして8Kはものすごい可能性を秘めている

ちょっとディスってしまいましたが、家庭用テレビ「アクオス(AQUOS)8K」ではなく、業務用モニタとして8Kを考えた場合、大きな可能性が眠っています。

特に有用なのが医療領域。肉眼よりも高精細に見える8K(視力4.0に相当)の特長を活かして既に医療現場で導入され始めています。

 

臨場感・没入感高い手術環境

肉眼と区別がつかない8Kクラスになってくると、自分自身が患者の中に入っているような錯覚を覚えるそうです。杏林大学医学部付属病院の森俊之氏いわく、まるで「ミクロの決死圏」!

DSC06618

(出典:2017/09/16にNHK Eテレで放映された TVシンポジウム「8Kで医療を変える~超・高精細映像がひらく未来の医療~」の1コマ)

 

内視鏡手術で違い歴然

近年の内視鏡カメラは高精細であることに加え、高感度なため、暗い体内でも正確に手術が可能。ちなみに日本では1,000万回/年も内視鏡検査が行われています。この膨大なデータを蓄積し、AIを使って深層学習を進めていけば、超パワフルな診断システムが完成することに。

私も8年ほど前に十二指腸潰瘍になって内視鏡を入れたことがあったのですが、撮れた画像は白黒でした・・・。時代は進歩してますな。

DSC06619

(出典:2017/09/16にNHK Eテレで放映された TVシンポジウム「8Kで医療を変える~超・高精細映像がひらく未来の医療~」の1コマ)

 

遠隔治療で力を発揮

8Kもの解像度になると、ちょっとした肌の変化ですら気づくことができます。つまり医師が不足する地域であっても遠隔で診察が可能となります。

DSC06620

(出典:2017/09/16にNHK Eテレで放映された TVシンポジウム「8Kで医療を変える~超・高精細映像がひらく未来の医療~」の1コマ)

 

8Kは業務用としてニーズが高い

先述した医療をはじめ、農業やセキュリティなどモニタが高精細化することで恩恵を受ける業界はかなりの数存在するでしょう。

なので私は、テレビ市場よりも先に、ニーズが明確になっている業務用途で先に普及していくと思います。

そして業務市場で求められるのは信頼性。耐久性・寿命面で不安が残る有機ELよりも、液晶が圧倒的に有利です。

 

まとめ

中期経営計画や株主総会で発表されていた「8Kエコシステム」という指針について、イマイチ理解できていませんでした。

が体験トークショー&Eテレで放送された8K医療シンポジウム視聴を通じて、シャープの目のつけどころ案外悪くない気が!まだハラハラ感は残りますが投資判断は引き続きホールドです。

8keco

(出典:シャープ2017-2019 中期経営計画

 

今日の一句

 ”医療用 目のつけどころ シャープでしょ”

 

参考)有機EL市場に関する展望考察が的中しそう

【超予想】ジャパンディスプレイ(JDI)とシャープが業務提携する6つの理由

2017.07.13

 

Twitter でベランダゴーヤ研究所をフォローしよう!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です