9月に本格的に家業に入って早3か月弱。想像と現実のギャップの大きさに絶望しかけているカタオカです。
メーカーで企画・販促を経験後、東京でWebマーケティングのフリーランスとして働いていたことから、家業も
- 動画やコンテンツマーケティングで集客
- ITツール導入でアナログ業務効率化
- ユーザー視点の新製品開発
でイヤッホーイみたいなことを考えてました。しかしそんなキラキラした青写真は入社後、一気に崩壊することに・・・。
目次
業務の流れが見えない
実際に入ってみると、家業は超ブラックボックス。日々の業務は電話やFAX。注文が入ったら奥の倉庫でガサコソガサゴソ。
「あれ、あの商品どこやったかいの」
「あー駄目じゃ在庫がなくなっとったわ」
「前作った書類がどっかいってしもうた」
「もーええけぇ、言っても分からんのんならワシがやるわ」
何かの業務アクションの度に勃発する夫婦・親子ケンカ。そして安定的に毎度行方不明になる備品たち。なぜか大量のボールペンがまきびしの如くあちこちにある事務所。
モノや情報の流れがとても見えづらい。当社必ず打ち出せる強みがあるはずなんですが、いまいち明確に見えてこない。打ち出し方がクリアにならないからHPのリニューアルも進まない・・・。
おそらくCIAが潜入捜査しても当社の実態を正確につかむのは相当時間かかるでしょう。セキュリティ的にはいいんかもしれんけど
エモいと思っていたけれど
当社歴史がやたら長い分、空間も道具も年季入りまくり。外から来た人には、よくエモい・面白い空間だと言われます。
しかし実際にここで仕事してみると、どこに何があるのか分からねぇぇっぇぇぇ!
これでは仮に人手を増やしても、労働生産性は下がっちゃうね・・・
われら一族全員O型
あれ、ウチってもしかしてゴミ屋敷一歩手前なのかも。物心ついた頃からこの景色が当たり前だったから気づかなかったけど、よーく観察してみると本当にコレ要るの?(赤丸部分)みたいなの大杉じゃね。
そういえば、祖父母も父母も兄弟も全員O型。しかもモッタイナイ精神をこじらせすぎてしぶとく修理して使い続ける一方、モノを全く捨てられない。つまりDNA的にも整理整頓苦手な一族なんです、私たち。オワタ
みな整理整頓からスタートしている
入社してからイマイチ進んでる感がない。新しいことをする意欲が湧き出しにくい。なぜなのか?Twitterでつながっているアトツギさんの動向を研究していると1つの解が。それは「整理整頓」
Twitterで見る他のアトツギさん等の会社すごく整理整頓されてて、自社もあんな風にしたい。
— しゃけ🍣町工場の2代目 (@shakekirimii) September 15, 2021
頑張ろ。
全く同じ気持ちです・・・
さらに調べると、1,000社コンサルしてきた小室淑恵(こむろ・よしえ)さんもこうおっしゃっている・・・
私たちが1,000社を超える企業のコンサルティングをしてきた経験から、「劇的な効果がある」と断言できる”小さなこと”があります。意外に思われるかもしれませんが、それは「整理整頓」です。誰でも「やればできる」ことであるのですが、その効果は「劇的」と言っても過言ではありません。
出典: 「整理整頓」から始めると、職場の「働き方改革」が劇的に動き出す理由
そしてせどりYoutuberまでもが・・・
みんな同じこと言ってるやん!
整理整頓とは土台づくりではないか
整理整頓なんて小学生でも習う事だし・・・別に今やらなくても良くね。なんて正直舐めてたんですが、様々な先人の足跡をみていると、あらゆる施策・戦略の土台と思えてきました。
情報やモノが整理されていない状態でDXやら新商品開発しても、ますます混乱を招くだけ。それにベースの思考が整理されていないから、精度も悪い。
他のアトツギさんがキントーンで効率化してたり、広報に力入れてたり、新商品開発している様子を見てると、あーわし毎日整理整頓しててええんじゃろうか?と正直焦ります。けど今は地道に進めるしかなさそう。
親父が最大の抵抗勢力
そんなわけで10月中旬から開始した整理整頓大作戦なんですが、ポンポン進むかと思いきや、社長(親父)がゴネにゴネまくる!
整理収納アドバイザーに診てもらおうと提案しても、そんな無形サービスに経費は使いたくない。じゃあまずは多すぎるモノを処分しようとすると、モノに関する思い出話が邪魔をしてなかなか進まない。
うちは従業員数も少ないから意思統一は簡単で改革は一気に進められると思っていたけれど、親父1人説得するのがこんなにメンドクセェとは!涙
でも分かるよ、 買うより捨てる方がストレスなんだよね。歴史と思い出が詰まってる分さ
ジモティー無双
そんな中現れた救世主その名は「ジモティー」
Twitterアトツギさんたち(石川さん・maさん)に背中を押されてトライしてみたら、ものすごいスピードで引取りに来てくれました(最速だと10分後!)。廃棄処分ではなく何かしらの用途で使ってくれるので、捨てる側の心理的抵抗もかなり和らぎます。
続々と引き取り手が見つかり、どんどん 広くなっていく 空間を見て、社長(親父)がひとこと。
「なんか心が軽くなった気がするわぁ~!」
整理整頓の効果、すごいぞ!
たまにお宝が見つかる
また、このように埋もれてたお宝が発掘されることも。
曾祖父(2代目)の名刺。会ったことはないけれど精神的なつながりを感じます。
社歴が長いほどお宝遭遇率も高くなると思われます・・・
まとめ
というわけで、整理整頓、意外と侮れないという話でした。
まだまだ社内の雑然感が消えないのでしぶとく続けていきます。
今日の一句
”DX やるより前に デトックス”
追記:家業あるあるなのかもしれない
うちだけの特殊ケースかと思いきや、ウチも同じ!という声を多く頂戴しました。整理整頓がんばろ!
私、出版印刷関連業界でDTPのオペレーターをしていますが、完全に必須スキルが整理整頓です。このことをわかっている人が本当に少ない。驚くことに何十年この道をやっている人であろうが気付けない人もたくさんです。例えば、データやファイルの命名ルール、設定の作成ルール、設定の命名ルール、設定やデータの派生の仕方のルール、これをきちっと決めて行っている人は10%いるかどうか。そもそも各種機能の存在の意味を、自分の頭で考えて理解して、自分の技として使いこなせている人はどれだけいるのだろうか?誰かの真似したり言われたことにならって何となくわかったつもり、何となく使っているっていう感じで、思い思いに設定を作りまくるので再現しない。カオスになり第三者から見てわけわからずいじれない。で、ひたすら労働集約型俗人化になる負の連鎖です。一方、前述の整理整頓を行いながらやると、己ずと処理の自動化の方法が見えてきます。ロジカルに処理する土台がすでにできているからです。あとは思いついたロジカルな処理をプログラミングに置き換えるだけです。こうなる作りたい処理が明確なのでプログラミングの学習速度、理解度がまるで違う。しかもほしい処理ができる期待感から試行錯誤するのが楽しくなる。こうなると後は勝手に所謂DXというやつです。ということは、結局、日本でこれだけDXと叫ばれているのは、裏を返せば、大多数の企業で整理整頓、というものが徹底できていないという事なんじゃないかと思うんです。整理整頓を粛々と行っていく。ひたすらあらゆるものを整理整頓していく。まずは物から。作業方法、業務ルール、管理情報、データと手を付けていけばいいだけなんですよね。これすらできなくては、デジタル化、リモート、ましてやAIなんかまず無理です。IT業者のカモにされるだけですね。だから、やっぱり、整理整頓ですよ。ほんとに簡単なところから続けていくこと。それが日本を元気にする根本解決策じゃないかって勝手に思っています。
あらちんさん
整理整頓にかける熱い想いと実務面の創意工夫コメントありがとうございます!
あらちんさんにはオンラインセミナーでデータ管理について講談していただきたいです笑