マクロの視点でゴーヤの世界を見る。
こんばんわ、ミンチ研究員です。
ゴーヤオフシーズンに入ったので、マクロ的な視点でゴーヤを見ていこうと思います。
ゴーヤに関する統計情報は
農林水産省の地域特産野菜生産状況調査
のページで公開されています。
平成12年以降のゴーヤの作付面積・収穫量・出荷量が記載されているのですが
最新の平成24年度データで、出荷量が上位10位の都道府県
(沖縄・宮崎・鹿児島・熊本・群馬・長崎・茨城・大分・和歌山・栃木)
について過去の出荷量推移をまとめてみると
ある興味深い事実を発見しました。
押され気味の九州勢と存在感を増す北関東勢
出荷量を府県別にグラフ化したものがコチラ。
平成13年、沖縄を舞台にしたNHK連続テレビ小説、ちゅらさんでゴーヤが注目されて以降
ゴーヤの市場が急拡大しているのですが
平成20年あたりから、九州勢の出荷量が下降トレンドに入っていることが分かります。
一方群馬・茨城といった北関東勢は、堅調に出荷額を伸ばし続け
平成18年以降、群馬が長崎に代わって第5位に躍り出ています!
トレンド変化の要因は、
首都圏市場において、九州産ゴーヤが、鮮度・価格競争力に優れた北関東産に取って代わられたからと考えられます。
なぜなら、北関東勢は東京首都圏の大消費地に近く輸送コストを抑えられるからです。
こうしてみると
沖縄をはじめとした九州のゴーヤ農家にとって、近年の群馬の台頭は脅威ですね。
ゴーヤ市場は平成20年がピークだった。
では全国の出荷量はどのように変化したのか気になったので
グラフ化してみました。
ちゅらさん効果により 平成12年⇒平成16年で、ゴーヤ市場は2倍に成長。
現在も堅調に市場規模を拡大していると思ったのですが
意外なことに平成20年のピーク以降減少に転じています。
東日本大震災を背景とした節電ブームによる緑のカーテン普及で
各家庭での自家栽培・自家消費が増えた結果市販のものが売れにくくなったのでしょうか??
何はともあれ、右肩上がりではない限られた市場の中で
各都道府県のゴーヤ農家がしのぎを削っているのが現状のようです。
なお、この地域特産野菜生産状況調査は隔年で実施されるようなのですが
H26年版がまだ発表されていないんですよね。もう1年経過しているのに・・・
最新トレンドがどのようになっているのか気になる次第です。
以上、ゴーヤをマクロ視点でみると面白いという記事でした!
引続き他の切り口でも分析してみます。
今日の一句
”沖縄と 群馬は実は ライバル県?”
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