第69回 日本消化器外科学会総会
産婦人科医の友人のfacebookから流れてきた衝撃的な記事を発見してしまったので思わず共有です。
タイトル:直腸内で破砕せざるを得なかった巨大直腸異物の1例
演題番号 : P-149-6
北川 浩:1 鮫島 隆一郎:1、中村 宏彰:1、古垣 浩一:1、神谷 尚彦:1、酒井 正:1、井久保 丹:1、田渕 正延:1、湯ノ谷 誠二:1
1:唐津赤十字病院 外科
症例は64歳男性.自慰行為中に自宅にあった湯呑みを肛門に挿入したが,
自力で摘出できず腹痛が増悪したため当院救急外来を受診した.3D-CTでは骨盤底に嵌まり込んだ湯呑みが確認できた.
湯呑みは7×7×8.5cmと大きく,外来での摘出は困難であった.
腰椎麻酔で肛門括約筋を弛緩させ経肛門的に摘出を試みたが,摘出困難であり開腹手術に移行した.
腹腔内から圧迫することで経肛門的に摘出を試みたが,
湯呑みは小骨盤腔で仙骨のカーブに沿って嵌頓し微動だにしなかった.腹膜翻転部より肛門側に位置していたため,肛門側から圧排し腹腔内へ移動させた後に腸管を切開して湯のみを摘出することとした.
しかし,同様に嵌頓した湯呑みは口側方向へも全く動かなかった.腹膜翻転部を切開しても小骨盤腔に嵌頓していることからworking spaceの確保は困難であり,湯呑みを破砕せずに摘出することは不可能と判断した.
止むを得ず直腸内で湯呑みを破砕し経肛門的に摘出した.
圧迫による挫滅と破片による直腸損傷のため,双孔式のS状結腸人工肛門を造設し手術を終了した.
手術時間は4時間51分であった.
経肛門的直腸異物は比較的まれであるが,時に救急外来で遭遇することがある.
本例は我々が検索し得た限り,硬性異物としては最大級のサイズである.経肛門的に摘出困難で開腹手術に至った症例は過去に散見されるが,
開腹手術でも摘出できず直腸内で破砕を必要とした症例の報告は1例もなく,その形状とサイズが小骨盤腔に適合し嵌頓したためと考えられた.
術前に鮮明な3D-CTを撮影することができたので供覧するとともに若干の文献的考察を加え報告する.
(日本消火器外科学会総会のページから引用)
まとめ
もはや凄すぎてどこから突っ込めばイイのかわからないのですが、
・佐賀の男は好奇心旺盛
・7×7×8.5cmの物体は、人体に取り込むことができる。
・しかも相当深い場所まで。
・学会で報告する日本消化器外科学会総会はヤンチャ
ということは分かりました。。。
・病院に行くときの64才男性の心持ち
・対応した医師の反応
・学会当日の聴講者の反応
はどうだったのか気になってしょうがないっす。
今日の一句
”なぜ湯呑み 選んだ理由を 聴いてみたい”
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