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3/26は空き家調査で江田島へ
3/19-27まで広島に帰省していたのですが、3/26は高校時代の同級生と空き家の調査へ江田島に行ってきました。
同級生の祖父・祖母が江田島出身で、住んでいた家が長年放置されたので様子を見に行った次第。
▲破壊したわけではありません。絵的にそう見えるけど笑
家って住まなくなるだけであっという間に朽ちていくんだなぁと実感した次第です。
江田島の海は落ち着く
地域おこし協力隊で興味を持って以来江田島に足を運ぶのは6回目なのですが、行けば行くほど新たな発見がある面白い島。
波1つ立たない穏やかな海
▲長瀬海岸
そのまま味噌汁に入れて食えるんじゃないかと思わせる海藻
▲サンビーチ沖美
波の音がばり気持ちええ
▲浜に打ち上げられたクジラではありません@サンビーチ沖美
足から伝わってくる砂の感触が心地よい
▲サンビーチ沖美
あぁここなら子どもを連れてきて遊ばせたいな~と思わせる魅力が江田島には溢れてます。
都市部で消耗している人たちは、江田島のビーチで寝転がれば一気に回復すること間違いなしです。
今、江田島の未来を決める問題が起こっている
そんな豊かな環境を有する江田島では、今汚染土壌処理施設問題が浮上しています。
(出典:2017年2月8日中国新聞)
景観が良くカキ筏が集中する大黒神島の目の前に、株式会社フルサワという船舶・建物・プラント解体会社が汚染土処理施設を建設しようと計画中なのです。
ちなみにこの水域のカキ筏は江田島だけでなく、広島市内牡蠣会社のものも多数含まれており、江田島だけの問題ではありません。
▲拡大してみるとカキ筏が大量に敷設されていることが分かります。
汚染土に含まれるヤバイ成分たち
で、その運び込まれる汚染土に含まれる成分が下記のもの。
カドミウム・六価クロムなど聞いたことあるものからないものまで、有害物質のオンパレードです。
そんなデリケートな処理施設計画を、住民や漁協に事前に告知することなく極秘裏に進めていたことが最近発覚。
こりゃいかんということで、江田島の漁業組合が中心となり、3/26(日)反対運動の結成大会を行うことになったのです。
汚染土えたじま持ち込み反対協議会 結成大会の様子
空き家調査でちょうど江田島に行く日程と重なったので、この反対協議会に行ってみることにしました。
駐車場が超満車状態
結成大会の会場となった農村環境改善センターの駐車場は車で満車状態。
入り切らずに高台の駐車場まで車が入り乱れており、この問題の関心の高さを伺えます。
参加者は漁業関係者から一般人まで幅広い
結成集会に参加された方は服装などから察するに、漁業関係者から一般住民まで幅広い方々。
若い方も多く、用意された会場の席は満席。
ぼくたちは立ち見で参加するほどの盛況ぶりでした。
会場の式次第
式次第はこちら。漁業組合だけでなく、弁護士や国会議員・県議会議員も関わっており、この問題の関心の高さ・広さをうかがい知ることができます。
結成大会の内容
10名以上の方がスピーチをされていたのですが、ポイントをまとめてみました。
- 2016年11月に目撃情報が寄せられ発覚
- 江田島市も詳細を把握できていない
- 汚染土は毎日960トンも関東地方から運び込まれる(8割海路・2割陸路)
- 移住者を増やすにあたって汚染土処理施設の存在はマイナスにしかならない
- 江田島は中国地方では子育て移住者の数が2番目に多い地域である
- フルサワは経営を安定させるために汚染土ビジネスをはじめる?(推測)
- 最終的な施設の認可は広島県が判断。住民の意向を尊重←署名運動で明確に反対意思を示すことが重要
汚染土施設問題に対する個人的所感
以下決起集会に参加してみての個人的感想を述べていきます。
島のイメージが大きく低下する
ぼくも子育て世代ですが、仮に移住すると想定すると、汚染土施設がある島はやはり印象が悪いです。
子どもに悪影響がないか心配になり、移住の選択肢から外してしまいます。
汚染土の量が多すぎる
毎日960トンもの汚染土が運び込まれるとのことですが、単純に考えて10トントラック96台分。
尋常じゃない量です。
(出典:いすゞのHP 積載量約10トンダンプ)
江田島で行うにはリスクが高い
江田島市は年間
- 漁獲高25億円
- 牡蠣生産高45億円
もの水産資源を生み出しています。(平成26年)
(出典:第2期江田島市水産振興ビジョン(案))
仮に汚染土が海に流出したとなると、そのほとんどが出荷不能or風評被害を被ることなるでしょう。
これは非常にリスクが高い。
万全の対策を講じると明言していても、それがきちんと守られるかどうかは福島原発の汚染水の状況を見れば分かります。100%安全なんてないのです。
産業廃棄物が不法に投棄されていた香川県豊島では、
汚染の実態が明らかになった結果
年間3万匹を出荷していたハマチ養殖業者は取引先が激減し廃業に追い込まれたそうです。
(出典:2017年3月24日 中国新聞 P15特集欄)
万が一に対する十分な補償体制がない
下記は某信用情報サービスにより抽出した㈱フルサワの直近6年の業績推移をグラフ化したものです。
売上高が年間30億円前後と江田島市内では大きな売上を上げていますが、利益率は1%を切る水準。
また自己資本比率は5%と借り入れに依存した財務基盤。
仮に水産資源の被害額が数十億円発生したとしても、それを補償する企業体力をフルサワは備えていないことになります。
なにかあった場合、泣き寝入りするしかありません。
まとめ
汚染土処理施設は、船舶解体業に比べれば安定的な売上・収益が見込めるビジネスかもしれません。
しかし中長期的にみると江田島市に与えるリスクが大きく、
フルサワ自身の信用や所属する従業員の士気にも悪影響でしょう。
たまたま江田島に関心を持った部外者のぼくが口を挟むのもおこがましいことのですが、汚染土処理施設建設についてぼくは反対です。みなさんはどのように考えますでしょうか?
今日の一句
”江田島の 未来を決める 処理施設”
反対署名について
建設を差し止めるためには、許可権者である広島県知事に署名を提出し反対の意思を明確にする必要があります。(目標1万人)(他地域で成功事例あり)
署名は江田島市外の方・未成年の方でも可能。
ご賛同頂ける方は、下記ボタンから署名用紙をダウンロードの上、下記住所までご郵送のほどお願い致します。
宛先
〒737-2302
広島県江田島市能美町鹿川4779−1
鹿川漁業協同組合
問い合わせ先:0823-45-2075.
こういうのってメールに添付やFAXでもいけるのかな・・・?
本問題について言及されている方のブログ
↓香川県豊島の産廃問題を戦った記録が掲載されています。中坊公平弁護士が担当。
両親の介護のため江田島に住んで4年目の江田島市民です。
18歳までこの島で育ち、就職のため広島市に出てから50年ぶりに帰ってきました。
江田島の現状については殆ど知らなかったので、丁寧な江田島の紹介を読ませていただいて感謝しています。
これからも江田島をよろしくお願い致します。
丸田さん
コメント頂きありがとうございます。
私は広島市で生まれ育ったのですが、こんな近くに豊かな環境があったことを恥ずかしながらつい最近知った次第です。
今後ともよろしくおねがいします!
広島に一番近く、発展することも可能な 能美島の財産である自然を 台無しにしてしまう 恐れのある施設は 1企業の仕業ではないと思います。過疎化を解決する為の 安易な考えを 通しては行かないと思います。
塚本さん、コメントありがとうございます。
ぼくもこの件に関しては大きな何かが関わっている気がしています。
でないと関東の汚染土をわざわざ江田島まで持ってくる必要性がないですからね。