台風18号の影響で大きな洪水被害のあった茨城県常総市の
ボランティアに参加してきました。
当研究所のテーマと異なりますが、後ほど参加する方の参考になればと
この場を使って参加レポートを書きたいと思います。
目次
ボランティア活動に参加したきっかけ
関東に出てきているいとこが、
東日本大震災や地元広島の土砂災害で
なにもできなかったことから
今回参加するという話を聞き、
ぼくも興味を持って一緒に参加することに。
ぼく自身も東日本大震災の時は
仮設住宅でお好み焼きを焼く活動はしたことがありましたが
被災直後の片付け作業を手伝うのは初めてです。
茨城県常総市
東京駅から焼く50km離れた場所に常総市は位置します。
こうして地図で見てみると
そう遠くない距離で災害が起こったんだな
ということが分かります。
朝は渋滞時間を加味したほうが良い
シルバーウィークと重なったこともあってか
道路は混んでました。
荒川区を7:30に出たにも関わらず
常総市ボランティアセンターに到着したのは9:20。
渋滞を見越して出発時間は早めに出たほうが良さそうです。
HPの情報によると、2日目以降は9:00で受付が終了していることから
かなり早めに出たほうがいいでしょう。
せっかく足を運んで何もできずじまいだと勿体無いですからね。
車の停め方などのオペレーションは日々変化しているようですので
常総市ボランティアセンターの公式HP
及び公式facebook
で最新の情報を入手されるのが良いでしょう。
常総市に入ると、だんだんと水害の跡が現れてくる
高速を降りて、常総市に入ると徐々に災害の爪痕が
コンテナボックスの中の物はすべてダメになってしまったのかな。
ものすごいゴミの量です。
駐車場からボラセンへバスで移動
ぼくらが行った時は駐車場からボラセンへ送迎バスが出ていました。
いわき信用金庫?の方が会社ぐるみで来られていました。
さながら兵士のようです。
鬼怒川の様子。現在は落ち着いている模様。
受付を済ませオリエンテーション。
こちらがオリエンテーションで配布された書類。
ボランティアをやってやるという上から目線ではなく
させて頂くという謙虚な気持ちが大切と。
また、依頼者の私生活に立ち入ることになるので
記念に写真撮影をすることはNG。
これはアナウンスがないとついやってしまいそうですね。
このようにオリエンテーションが全員に行われ
参加にあたって意識が統一されます。
ちなみにボランティア保険は未加入の方でも
現地で無料で加入できます。そういった方がほとんどでした。
マッチング待ちルーム
現地で必要なものリストの中に自転車があげられていたのが印象的でした。
幹線道路は車の通行量が多いことから、自転車のほうが機動的に移動できるようです。
ボランティア出発までの流れが分かりやすかったのでパシャリ。
受付→オリエンテーション→需給のマッチング→出発
被災者のニーズとボランティアの意向をすりあわせた上で
出発させるこのマッチングという工程が
災害ボランティア初心者の自分にとって新鮮でした。
具体的には
作業内容:家具の搬出・泥出し作業
必要人数:男性4人・女性2人
という形でニーズのアナウンスがなされ
その内容に応えられそうな方が挙手をして順次決まっていきます。
選り好みをしていたり、大人数で参加して、
そのグループで参加することにこだわってしまうと
なかなか決まらずずっと待つことになるので、ぱぱっと決めていきましょう。
繊細な作業が求められるためか
女性の募集が多かったのですが
女性参加者が少なかったです。
参加検討中の女性の方は活躍の場は多いと思います。
ちなみにこの日は、ボランティアの搬送用の車両が不足していたため
なかなか案件が出てこず
長時間待ちくたびれたことに不満を漏らしていた方もいましたが
ボラセンのスタッフの方も必死で運営されているので
じっくり気長に待つ心持ちが重要です。
あくまでもボランティアさせて頂くという精神で。
派遣先が決まる
マッチング場所で待機すること1時間弱、
家具の搬出・泥出しの案件で決定。
作業としてはこのようなイメージです。
残念ながら一度泥水に使ってしまうと、畳をはじめ
各種家電・家具はほとんど処分する運命にあります。
ただ我々にとってはゴミであっても
依頼者にとっては思い出の品々である可能性があるので
運び出す際は1つ1つ丁寧に確認する必要があります。
実際ぼくが派遣された先のお宅でも
おじいさんと、おばあさんの間で処分するものについて
口論がありました。
気持ちの整理がつくまで、急がずゆっくり待ちましょう。
高圧洗浄機があると泥出しの作業効率が飛躍的に向上
出典:読売オンライン
泥出しの作業で出くわすのが、上記のようなシーン。
この写真では畳の下の床板を剥がしているようですが
ぼくが派遣されたお宅の床板は、泥を洗い流せば引続き使えそうな感じでした。
この時大活躍したのが、たまたま隣家にあった高圧洗浄機。
こんな感じで一気に綺麗になります。
出典:西山酒造場ブログ
この高圧洗浄機に加え
汚れを浮かせるデッキブラシ
水切りワイパー
があると尚良です。
床下だけでなく、廊下や玄関、フローリングの部屋など
活躍の場はマルチ。
グレーの泥が取り除かれ、元の床の色が出てキレイになると
気分も晴れます。
わざわざボランティアに合わせて買う必要はありませんが
ご自宅にあれば持参すると大活躍できると思いました。
11:00-14:20の作業終了
およそ3時間の作業でしたがあっという間に終了。
気温が高かったのでこまめな水分補充・休憩をしないと熱中症になりそうでした。
ボラセンへ帰着後、長靴に付いた泥を洗い流し消毒して終了です。
参加してみての感想
普段生活していて、ありがとうと感謝される事は少ないのですが
ボランティアのシーンでは頻繁に感謝されるので
自分自身の精神的な充足につながりました。
ボランティアする方もされる方も、お互いが救われる対等な立場なんだなと。
また、体制面では
ボランティアの受け入れ・送り出しまでの流れが
しっかりしているなと感じました。
ぼくはてっきり適当に振り分けられて各々自主的に作業するものかと思っていたのですが
心構えの意識統一やマッチングの工程で被災者とのミスマッチを
極力起こらないようにする工夫がよく考えられいると思いました。
反省・気をつける点
【長靴はあったほうが良い】
HP掲載の準備物リストには下記記載がありましたが
防塵マスク
ヘルメット(帽子)軍手
ゴム手袋
カッパ
長靴
食事
飲料水など
靴は汚れてもいいスポーツシューズでいいと思っていました。
実際作業はそれでこなせたのですが
東日本大震災の時は家に使われていた釘が靴底を突き破って負傷するケースが多発したらしく
安全面で装備しておいたほうが良いと思いました。
ちなみに現地でも在庫があれば借りることはできます。
【スタンドプレーは却って迷惑になる】
指定された作業時間後も、頑なに現地に残って継続作業する人に出くわしましたが
ボランティアセンターの管理外の活動は、何かあったときフォローしきれないため慎むべきだと思います。
また、勝手に清掃活動をして法外な請求をする詐欺業者が現地に入り込んでいるらしく
混同されかねないので、
トラブルを防ぐ観点からも個人で勝手にボランティア活動をするのは避けたほうが無難です。
そんなわけで久々に全身を動かしましたが
気持ちいい汗を書いたシルバーウィーク初日でした。
補足:帰りに寄ったスーパー銭湯 土日祝日 大人700円
今日の一句
”する方も 心救わる ボランティア”
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